自己成長時代、こうすれば悩みを解決し相談力は高められる!

和田 隆

不確実性の高い時代において、いきいきと働き続けるために、「個の力」に関心が高まっています。企業主導から個人主導のキャリア形成が求められている現在、自分の力で殻を破って成長していくことが求められる時代が到来しました。ここでは、全国の企業で働く人のウェルビーイング向上を支援している公認心理師の和田隆さんに、自己成長につながる悩みの解決法と相談力の高め方についてうかがいました。

4. 相談の目的を明確にし、相談結果を予測しておく

しかし、「相談をするときは考えてから」といっても、何を考えればよいのでしょうか。
 まず、相談の目的を明確にすることです。
「自分は何のために相談するのか」「相談した結果、自分はどうなっていたいのか」を考えておきます。
 たとえば、心のモヤモヤした感情を解消したいのか、問題解決のための情報が欲しいのか、何かを実行するためのアドバイスが欲しいのか、人を紹介してほしいのかなど、相談の目的を明確にし
 
 相談の目的が明らかになれば、相談相手が決まります。
 情報が欲しいのなら、情報を持っている人に。感情を吐き出したいのなら、黙って自分の気持ちを聴いてくれる人に、という具合に、相談の目的に合った相談相手を選ぶことが大事です。
 
 それとともに、相談力を高めるには相談結果を予測しておくことも重要です。
 相談すれば必ず問題が解決するのかといえば、必ずしもそうではありません。相談した結果、状況が好転する場合もあれば、変わらない場合もあります。
 相談相手が自分の期待通りの対応をしてくれるかどうかは、実際に相談してみないとわかりません。相談相手に過度の期待を持つと、結果に落胆したり、相談したことを後悔したりしがちです。
 
 そこで、相談の結果がどうなるか、あらかじめ幅を持たせて予測しておきます。最高を10点、最低を0点とした場合、たとえば「今回の結果は8点から3点の間くらいだろうな」と予測しておきます。
 すると、仮に3点くらいの結果しか出なくても、想定の範囲内なので相談の結果を受け入れやすくなります。もし8点に近い高得点が出れば満足ですし、よい結果になった理由を分析して、自分の相談行動のよい部分を定着させることができます。 
和田 隆 (わだ・たかし)
メンタルプラス株式会社代表取締役、ウェルリンク株式会社シニアコンサルタント、東京消防庁消防学校講師、札幌観光大使。
公認心理師、1級キャリアコンサルティング技能士として、講演、研修、面談の指導実績15万人以上。
人と人が支え合うことが最大のメンタルヘルスケアと信じ、メンタルヘルス対策やハラスメント防止、キャリア形成など、独自に開発したメソッドで支援している。
主な著書に『テレワーク時代の「心のケアマネジメント」』『最新パワハラ対策完全ガイド』『パワハラをなくす教科書』『仕事のストレスをなくす睡眠の教科書』
『自分の殻は中から破れ!』(いずれも方丈社)がある。メディアにも多数出演。