自己成長時代、こうすれば悩みを解決し相談力は高められる!
不確実性の高い時代において、いきいきと働き続けるために、「個の力」に関心が高まっています。企業主導から個人主導のキャリア形成が求められている現在、自分の力で殻を破って成長していくことが求められる時代が到来しました。ここでは、全国の企業で働く人のウェルビーイング向上を支援している公認心理師の和田隆さんに、自己成長につながる悩みの解決法と相談力の高め方についてうかがいました。
3. 「人に相談できる」ということ自体が大きな能力
問題にぶつかったとき、あなたは自分一人で解決しようとしますか? それとも誰かに相談して解決しようとしますか?
多くの人が誤解しているのは、一人で解決するということは「自分一人」で解決すること。そして、相談して解決するのは「他人の力」で解決することと思っていることです。しかし、それは正しくありません。
「人に相談できる」ということ自体、その人がもっている能力であり、相談する力がある人は、問題解決能力の高い人です。
問題にぶつかったとき、自分一人で解決しようとするのではなく、人に相談する。この「相談力」の高い人は、ストレスにうまく対処できる「セルフケア能力が高い人」と言えます。
しかし、本当に困ったことがあれば、すぐに誰かに相談すればいいと考えてしまうのは早合点です。
困っているとき、人は精神的に余裕がありませんので、普段やっていない行動は起こしにくいものです。ですから、日ごろから「相談すること」に慣れておくことが大事です。
一度相談しておけば、相談のハードルが下がって相談しやすくなります。 些細なことでも、日頃から周囲の人に相談する習慣をもってください。
私は公認心理師として多くのクライエントの相談を受けてきました。その経験から、相談者には2つのタイプがあることに気づきました。
それは「何も考えずにいきなり相談にくる人」と「考えてから相談にくる人」です。
脳内では、感情と理性はシーソーの関係になっているため、感情が高ぶると理性的機能は低下し、理性が優位になると自然に感情を抑えられます。
前者のように、何も考えずにいきなり相談すると、相手のアドバイスに感情で反応してしまい、理解することや受け入れられないことがあり、悩みからなかなか抜け出せません。
一方、後者のように考えてから相談すると、理性が働いて、相談相手のアドバイスを冷静に受け止めることができ、本質的な問題把握から問題解決へのステップがスムーズになります。
相談をするときは考えてから……。これが相談力を高める重要ポイントの一つです。