「楽しむこと」を優先すれば ゴルフは心の健康に役立つスポーツ

村瀬 雅宣

ゴルフとメンタルヘルスの関係について6回にわたってご紹介します。

4. ゴルフには、幸せな気分や優しい気分になれる効果がある

私たちの大脳には、情報の伝達と処理を担う神経伝達細胞(ニューロン)が1400億個あると言われています。
そのニューロンの一つ一つに1万個のシナプスが存在し、神経伝達物質がシナプス間を移動する時に電子信号が発せられ、感情や行動をコントロールしています。
肉類や魚介類、チーズなどに多く含まれるグルタミン酸は、脳における情報伝達を手助けし、集中力アップに作用するといわれています。
また、神経伝達物質のドーパミンは運動機能に作用し、やる気を高めます。

このグルタミン酸やドーパミンは、興奮性の神経伝達物質といわれています。
一方、抑圧性(落ち着きやリラックス)の神経伝達物質もあり、その代表格はGABAやセロトニンです。
緊張時には交感神経が優位になり、リラックス時には副交感神経が優位になりますが、これらは脳幹の役割であり、
自律神経は私たちの意志ではコントロールできません。
ゴルフのプレー中は、緊張感やストレスがかかり交感神経が優位になるので、バランスを取るために、副交感神経を活性化する必要があります。
そのために、GABAを積極的に摂ったり、セロトニンを発生しやすくすると、気分がリラックスして平常心を保ちやすくなります。
GABAを多く含んだチョコレートが販売されているので、平常心を保つためにプレー中に摂るのも一つの方法といってよいでしょう。
セロトニンの分泌を促す薬がうつ病などに処方されますが、分泌される環境としては、太陽光と軽い運動と一定のリズムだといわれています。

ゴルフは体に負担の少ない屋外のスポーツで、しかもスイングはリズムです。
したがって、セロトニンが分泌されやすい環境が調っています。
私は、セロトニンの分泌により、ゴルフは幸せな気分や優しい気分になれる効果があると考えています。
ミスショットでイライラしたり自分を責めたりするのは残念な行為です。
「ゴルフは楽しむもの」と考えることが、心身の健康に役立つと思います。(5へつづく)



※2019年2月発刊 COCORO第25号に掲載された内容をもとに掲載しています。
村瀬 雅宣 (むらせ まさのぶ)
1953年生まれ。駒場東邦高校、一橋大学社会学部卒業。大学在学中は体育会ゴルフ部キャプテンを務める。

大学卒業後、東京海上火災保険、日鉄住金保険サービスを経て、一橋大学ゴルフ部元監督、全三菱ゴルフ会理事長、関東学生ゴルフ連盟理事、首都大学東京(現:東京都立大学)講師(ゴルフマネジメント講座)などを務める。
ゴルフメンタルカウンセラー(日本メンタルへルス協会プロコース公認)、ゴルフアンチエイジングプランナー(財団法人アンチエイジング学会公認)、日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ゴルフ雑誌投稿多数あり。

ハンディキャップ4.1、ドライバー飛距離平均250ヤード、得意クラブウエッジ3本。関東シニア本選進出。