コーチングスキルを身に付ければ仕事も人生もうまくいく

コーチングは究極のコミュニケーションキル

小野 仁美

5. セルフコーチングを身に付ければよりよい人生を切り拓くことができる

私は名刺に「プロフェッショナルコーチ」と記していますが、私たちプロのコーチにもコーチがいます。
私たちはややもするとインプットばかりにこだわり、アウトプットを軽視しがちです。
しかし、何かをアウトプットすることなしに、新しい何かをインプットすることはできません。
ですから、意識的にアウトプットをする機会を持つことは極めて重要なことです。
私たちプロのコーチも、より効果的なコーチングを行えるように、自分の方向性を見極め、課題を発見し、それを解決していく必要があります。
そのために、プロのコーチによるコーチングを受けるのは当然なのです。

今、私が目指しているのは、コーチングがビジネスの世界だけのスキルではなく、家庭や友人、先生と生徒の間などにも広がることです。
相手との対話の中でお互いにコーチングが行われるようになれば、何か問題に直面しても、自分自身で解決することができるようになるでしょう。
最初にコーチングとは「大切な人を、その人が望む場所へ送り届けること」と述べました。
この世界でもっとも大切な人は、ほかならぬ自分自身です。
ならば、自分自身をコーチングする「セルフコーチング」は、自分を自分が望むところに送り届けるスキルだといえます。
一人でも多くの人がセルフコーチングを身に付け、よりよい人生を自分で切り拓いていってほしいと思います。

コーチングは、単にビジネスシーンだけで使われる人材育成の手法ではなく、
どのようなシーンにも有効、かつ具体的なコミュニケーションスキルです。
このスキルを身に付けることは、決して難しいことではありません。
これまでの経験を活かして、すぐに職場や日常で使うことができます。コーチングスキルを学ぶことにより、コミュニケーションのレパートリーはぐんと広がります。

結果としてコミュニケーション能力が向上します。
そうすると人間関係も円滑になり、心の健康を保てるようになるなど、いろいろな成果や波及効果が生まれてきます。
目標管理が重視されている今日の組織の中では、ともすれば対立・緊張する場面が増えています。
管理監督者が数字を追うだけでなく、人のマネジメントの重要性を再認識し、精神論に留まらない
具体的なコミュニケーションスキルをマスターするためにも、コーチングは最適な手段となると思います。
コーチングは、単なる人材育成の手法ではありません。
自分を活かし、周囲の人の能力を最大限に発揮させるコミュニケーションスキルです。
この視点で、コーチングを学ぶ意義を見つめ直していただければ、プロのコーチとしてこれほど嬉しいことはありません。


※本コンテンツはCOCORO 36号をもとに再構成しています

小野 仁美 (おの ひとみ)
群馬県沼田市出身。株式会社リクルートに入社、就職情報誌の編集を担当。

株式会社東京ストレスマネジメントに転職し、ストレスマネジメントセミナーやコミュニケーションセミナー等を担当。
その後、新規事業部を立ち上げ事業部長として営業と運営に従事。
1999年、株式会社コーチ・トゥエンティワン設立に伴い取締役就任。
アメリカのコーチユニバーシティのマスターコーチに師事。
米国ICF認定のプロフェッショナルコーチの資格を取得後、2000年に独立。
株式会社ビューティアンドサポートを創業し代表取締役社長に就任。
経営者や管理職、起業家、医療従事者、各種専門家など個人向けのコーチングを多数実施。
企業内研修、企業内コーチの育成やエグゼクティブコーチング、
ビジネスコーチングをはじめ、現在も多数担当。著書に『自分は自分で変えられる』(PHP研究所)、
共著に『周りの人をハッピーにする!
はげまし言葉ハンドブック』『コーチング一日一話 今日から始める「気づき」の365項目』(以上、PHP研究所)などがある。
株式会社ビューティアンドサポート取締役社長プロフェッショナルコーチ